浅田真央 第81回全日本選手権2012-2013 2年連続・6度目優勝
第81回 全日本選手権大会 All Japan Figure Skating Championships 2012-2013
真央、逆転V2!ソチへ3回転半、連続3回転「どこまでできるか楽しみです」
[デイリースポーツ 2012/12/24 07:00]
「全日本フィギュア最終日」(23日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)
女子はショートプログラム(SP)2位の浅田真央(22)=中京大=が、フリー1位となる130・75点をマーク。合計193・56点とし、逆転で2年連続6度目の優勝を果たした。SPで5位と沈んだ村上佳菜子(18)=中京大中京=が、フリー2位と巻き返して183・67点で自己最高の2位。SP首位の鈴木明子(27)=邦和スポーツランド=はミスを連発して4位に失速した。3位には14歳の宮原知子(大阪・関大中)が入った。
力強い羽ばたきで、激動の2012年を締めくくった。フリー曲「白鳥の湖」を情感たっぷりに滑りきると、真央は「ふうっ」と安堵の息をついた。3回転フリップでバランスを崩す場面はあったが、表現力を示す構成点で高得点の8点台中盤を並べ、他を圧倒。ミスもあり、笑顔は控えめだったが「課題も見つかったし、また次に向けて頑張ろうという気持ちが高まった」と、瞳には一点の曇りもなかった。
今季はこれで自身最高となる4連勝。完全復活を遂げたが、昨季終了時にはどん底も味わった。昨年12月に母匡子さん(享年48)を亡くし、悲しみが癒えないまま臨んだ3月の世界選手権で、自己最低の6位に沈んだ。「もうスケートはいいかな」。初めて引退の2文字が頭をよぎった。
ただ、今の真央にもう迷いはない。4年ぶり3度目の優勝を飾った12月のGPファイナル。14年ソチ五輪の開催地で、真央は公式グッズを大量に買い込んできた。ソチのロゴが入った練習用のTシャツに加え、愛犬エアロのための服や餌入れまで購入。いつでも五輪を意識できるようにした。
この日、演技を見守った姉の舞さんは「私にはいつもお土産がないんです」と苦笑いしながらも「今は本当に頼もしいですね。自分でコンディションを管理するようにもなったし、大人になった」と、夢舞台へまい進する妹に目を細めた。
年が明ければ、ソチ五輪まであと約1年。2度目の夢舞台へのカウントダウンが始まる。「トリプルアクセルも、連続3回転も入れられるようにしたい。どこまでできるか楽しみです」。欲しいものがある。母と約束した五輪金メダル。黄金の輝きを手に入れるまで、真央はもう立ち止まらない。
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真央逆転V2「半分きた」/フィギュア
[nikkansports.com 2012/12/24 09:02]
<フィギュアスケート:全日本選手権>◇23日◇札幌・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
浅田真央(22=中京大)が6度目の日本女王に輝いた。ショートプログラム(SP)2位から、フリーは130・75点の1位で合計193・56点とし、逆転で2連覇を飾った。来年3月にカナダで開催される世界選手権の出場も決定。シニア転向後初の4連勝を飾った勢いで、3季ぶりの世界女王を狙う。
4分9秒の銀盤の白鳥を演じきった浅田は、余韻を楽しむようにそっと目を閉じた。羽のように開いた両手に大きな声援が降る。目を開けて「ふ~」と息をつく。頭の中で考えていたのは「良かった点と悪かった点と五分五分までいかないかな。もっともっとだな。次へ頑張ろう!」。12年の終幕を飾る6度目の戴冠は、来年への糧として受け入れた。
最高の演技がしたい-。それだけを考えていた。だが、最初の3回転ループから「足がクロスに入って危ないと思った」。着氷はしたが、手応えは薄い。最終7回目の3回転フリップが2回転になると、優勝にも「自信にはならない」と正直だった。
完全復活を目指す故に「ようやく半分きた感じ」と厳しかったが、演技自体の完成度は試合ごとに増している。「ベースはできた」と手応えはあり、この日もスケーティング技術などを示す演技構成点は断然の1位。今季、新たな挑戦をしたスケート靴も試合ごとになじんできている。
これまではプラスチック素材の靴を使用してきたが、今季からソール(靴底)の木も同素材に変えた。軽量化のためで、最先端の特注品。ブレード(刃)を除く重量が約750グラムから約700グラムに減った。佐藤コーチは「重心が下にあるほうが安定しますが、物理的には軽い方が良い。底が薄くなって、今までと違う感覚が出てきている」と説明。ジャンプの跳びやすさ、演技後半の疲れにくさにつながるという。
優勝で世界選手権の出場は決めた。今後は、「あと3カ月あるので、冒険した練習をしていきたい」と高難度ジャンプへの再挑戦をする。連続3回転、そして最高の武器トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)。今大会の練習でも3回着氷しており、いよいよ代名詞が復活となる。「2つともやっていた時期があるので、それが試合でできれば喜びを得られる」と話す。
シニア転向後初の4連勝で締めくくった12年。来年は2月の4大陸選手権(大阪)で始動する予定。「自分がどこまでできるのか楽しみに頑張りたい」。1年2カ月後のソチ五輪へ「あと半分」を進むための13年が待っている。
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